先日のブログでも紹介したように、弊社よりだいやめキッチンというサービスを開始致しました。
「体にやさしい、晩酌を。」というキャッチコピーのもと、レシピ紹介や定期便のサービスを提供させていただいています。
サービスリリース翌日には、SNS上で多くのシェアをしていただいたり、地元で一番大きい新聞社さんである南日本新聞新聞社さんからも取材依頼が来たりと、良いスタートが切れたのかなと感じております。
ただし一方で、現時点で一番本当に力を入れるべきなのは、広告や拡散ではないということも、なんとなく感じています。おそらく、物を売る立場の職業に就いた方であればわかると思うのですが、「いいね!」と言ってくださる方と、実際に購買行動を起こしてくださる方との間には大きな大きな壁があります。今回のように、多くの方にシェアしていただいたり、いいね!をいただいたり、メディアに取り上げてもらったとしても、実際にそこから購買まで達してくださる方はせいぜい数%程度でしょう。1%に満たないこともあるかもしれません。これは、弊サービスがどうという話ではなく、一般的な話としてその程度であるということです。
だとすると、今やるべきことはその数%の方に対する満足度を上げることに他なりません。シェアや告知を増やすことに躍起になり、今ついてくださっているお客様に対するサービスのクオリティが下がってしまおうなら、本末転倒です。これはきっと、以前ブログに書いた「お客様に優先順位はあるのか? 〜とある焼肉屋で学んだ話〜」にも近い話。お客様はみんな平等に尊いです!というのは全くの綺麗ごとで、やっぱり優先順位はちゃんとつけるべきで、近しいお客様から満足度を上げていけるように注力するべき。これは本に書かれていたことの受け売りなどではなく、実際に当事者に立ってみて肌感で感じていることです。
また、なぜそういう考え方をするのだろうとじっくり考えてみると、自分たちが受託事業でやってきたやり方も、同じやり方だったからだろうと思いました。僕たちは、受託の仕事を獲得するために、いわゆる営業活動をやったことが一切ありません。何故なら、「制作」ということを生業にしている以上、一番の営業ツールは制作実績そのものであると思っていたからです。つまり、制作に最大限の力を注いで、それを制作実績として世の中に公開する。その実績を見て、「いいじゃん!」と感じてくれた他のお客さんがまた、僕らに依頼をくれる。このやり方で今まで順調に仕事を戴けていました。
この考え方はきっと、どういう事業体に置いても共通して言えるスキームなのかなと思います。実体が伴わない状態で営業活動に精を出しても空回りするだけ。だとすると、今いてくださっているお客様に対して最大限提供できうるサービスに全てをかけるのが一番の正攻法なのかなと。そうして、やがて自然と口コミで広がっていくのが健全な仕事のやり方なのかなと今は思っています。