篠山紀信さんに見る「柔」タイプと「剛」タイプの違い。

どうも、下津曲です。

最近、遅ればせながら川村元気さんの本をいくつか読んでいて、そのなかで『仕事。』がとてもいい本だったのでメモを書き残しておきます。特にこれと言った理由もないのですが、川村さんの対談本はなんとなく読まずに来てしまったんですよね、本当になんとなく。

本書は、映画プロデューサーである川村元気さんが、12名の著名人にインタビューをし、その内容を対談形式でまとめたもの。インタビュイーは、宮﨑駿さん、糸井重里さん、坂本龍一さん、谷川俊太郎さん、秋元康さん…など、錚々たるクリエイターが勢揃いしています。

全体の感想として、一人ひとりのパートがちょうどいい長さで区切られていて、飽きもしないし短くもない、という絶妙な構成になっているなと感じました。そのうえで、読者がずばり聞いてほしいことを質問し、答えてくれるので、こちら側の満足度は非常に高かったです。

どのパートのみなさんも一様に面白かったのですが、個人的に、特におもしろかったのが篠山紀信さんのパート。そのなかの一部を少し引用してみます。

篠山 勝負って感じはなくて、撮らせていただいていると思ってる。だから、長年の経験でいうと、カメラマンは偉そうに上からいっても、丁寧に下からいってもだめだね。タメでやるのがいちばんいいんだよ。あとは、ぱぱっとデジカメで撮ったものとか、僕はその場ですぐ相手に見せちゃう。だって、僕の場合は「いいですね」って褒められたくて撮ってるんだから(笑)。

(略)

川村 リオでの覚醒の後、30代はどう過ごされていましたか?
篠山 芸能雑誌の「明星」の表紙とかもやり始めて、芸術写真家から芸能写真家になっていったよね。だって、写真なんてそもそも印刷すればたくさん複製できるし、安いお金で多くの人に見てもらえるものでしょ。せっかくそういう特性があるんだから、美術館で一枚をありがたく見るものでなくてもいいやって。

篠山紀信さんのことは、これまで「何度かテレビで見ている、写真集を撮っている人」くらいの認識でした。けれど、この対談ではじめてじっくりと話す内容を読んでいて、すごく「柔」の方なんだなと思いました。

いわゆるクリエイターって、「柔」か「剛」でいうと、ほとんど「剛」タイプに属すると思うんですよ。やっぱり、能力や確固たる地位があるし、なにより「剛」であるからこそ、その地位に辿りつける、みたいなこともあるじゃないですか。

けれど、篠山紀信さんからは完全に「柔」の雰囲気を感じたんですね。すごく柔和で、柔軟性があって、そうまさに「柔」タイプなんです。

で、この「自分が『柔』タイプか『剛』タイプか」であるという問題は、結構おもしろく、かつ根深い問題で、日々の生活から人生のライフステージだったりキャリアプランの選択にまで及んでくるんじゃないかと思っています。

実際、それで篠山さんは芸術写真家から芸能写真家に転身したわけですから、あながち間違っていはいないと思います。

話があまりまとまらないですが、『仕事。』すごくいい本なのでオススメです。

text by shimotsu_

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