昨日の下津曲のブログ(「いつも思い出す、カーネル・サンダースと伊能忠敬のこと。」)を読んで、“うんうんそうだよ、自分も同じようなことを感じていた” と深く相槌を打ちました。特に20代の同世代の間では、我こそ先にと言わんばかりに一刻も早く成果を出そうと力みがちです。でも人生はもっと長期戦で、10代の頃から成功した人もいれば、60歳を超えてから世間に認められた人まで、様々です。あ、そういえばそんなネタをまとめた偉人年齢図鑑という良いサイトが昔ありましたね。
同じく最近、株式会社メタップスの代表である佐藤航陽さんが偶然でも必然でもない世界を生きるということ、動き続けることの大事さという大変読み応えのある記事を書かれていました。その中に、以下のような記述があります。
部分最適を繰り返して局所的な「合理性」を突き詰めていった結果、全体としては最悪の結果になったという経験をしたことのある人は多いと思います。こうしたミクロ(部分)の合理性の追求がマクロ(全体)では損失に変わることを「合成の誤謬」と言います。
一刻も早く結果を、という思いが過ぎると、上記の失敗に陥ってしまう可能性が高まります。会社経営で言うと典型的なのは、毎月の売上を気にかけるあまり目先の案件ばかり重要視してしまい、結果的に自転車操業になってしまうという事例が挙げられます。サイバーエージェントがアメーバを黒字化させるまでに数年間赤字を垂れ流し続けていた話は有名ですが、昨年もAbemaTV事業に100億円近い赤字投資をされていたようです。やはり、大きく成功している企業はこうした思い切りのあるレバレッジの効かせ方が上手い。
その点弊社はまだまだサービスを作る工程において赤字投資をし続けてまでしっかりと「タメ」を作るという覚悟が弱い。これもバランスの問題ではあって、とにかくMVP(最低限の機能だけ備えたサービスの基本プロダクト)を作って出してみろ!そこからグロースハックしていけばいい!というスタートアップの教えもあるので、タメを作りすぎるのも賢い戦略とは言えません。とはいえ昨年の弊社の戦略は、ちょっとタメが弱すぎた。
もっとインパクトのあるプロダクトを作るために、今年はもっとじっくりとタメを作ってから、プロダクトを世に届けたいと考えています。