いつも思い出す、カーネル・サンダースと伊能忠敬のこと。

これは完全に僕の観測範囲でしかないのですが、特にWeb界隈で仕事をしていると成果を出すことや、成功を求めることに焦りすぎている風潮があるような気がします。もちろん、自分も含めてのことです。

僕の目の届く範囲といえば、たいてい2〜30代です。4〜50代や10代の方も中にはいらっしゃいますが、ごく稀です。ほとんどが仕事をはじめて10年前後の、「若者」でしょう。

SNSで語られる成功体験だったり、メディアで取り上げられる様子を目にする機会が多い世代とも言えるでしょう。ソーシャルメディアをはじめとしたネットメディアが増えたことで、たとえば1980年代を生きる一般市民に比べると「成功している(ふうな)同年代」をみる機会は確実に増していると思います。

すると、やっぱりどうしても妬んでしまったり、「はやく俺も…」と思う気持ちがまったくないわけではありません。けれど、そういう考えが頭をもたげるたびに僕が思い出すようにしているのがカーネル・サンダースと伊能忠敬です。ご存知のように、カーネル・サンダースはケンタッキーフライドチキンの創業者、伊能忠敬は徒歩で日本地図を作り上げた人物です。

この両者に共通しているのは、いま日本や世界で知らない人がいないそうした功績を晩年に成し遂げたということ。カーネル・サンダースがケンタッキーフライドチキンを創業したのは65歳、伊能忠敬が日本地図を作りはじめたのは56歳です。この2人が、その時代に、その年齢から成し遂げたという事実を僕はお守りのように頭の引き出しに入れています。

「焦る必要はない」とまでは言いません。焦ることで、多少の成長は促すきっかけになるかもしれない。けれど、それ以上に大事なのは、「そんなにすぐなにかの成功を望まなくてもいいじゃないか」ということです。何事も、じっくり取り組んでそのうちのひとつが世のためになればラッキー。それくらいの気構えでいるほうがいいような気がしています。

つぎの日 「タメ」を作る。

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まえの日 オープンソースコミッターの方々には頭が上がりません。

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