我々は物を買うときに、ほとんどの場合無意識で物を選んで買っている。買うものの一つ一つに意義を見出すことは少ない。
ここに書かれている記事の内容がうまくそのことを代弁してくれている。
「買っていただける動機」と「商品以外の魅力」は、今のところは関係性が薄い
まさにその通りで、生産者の顔を想像しながらとか、作り手のこだわりに共感してだとかいう動機でものを買うことは、自分たちを含めてほとんどの人間の購買動機において極めて稀だと思う。
通常、物を買うときの心理状態はパッシブだ。スーパーやショップで目に飛び込んできたものが、ちょっといい感じだったから、見た目がかわいかったから、その程度だ。特に休日の買い物なんかはそうで、オフの状態にあるときにまで、脳を頑張って働かせたくないからだと思う。だから、多くの購買動機はパッシブ。
一方で生産者の顔や、作り手のこだわりへの共感がフックとなって物を買うという行為は、アグレッシブな購買動機だ。そしてこの割合は、まだまだ少ない。これは消費者に対する衆愚性を謳いたいわけではなく、人ってそういうもんだよねということだ。このことを前提にして、売る側は戦略を立てなければならないのだと思う。作り手のこだわりなんて、消費者のほとんどは割と気にしていない。