Spotifyを聞いていて、たまたま奥田民生の楽曲『愛のために』が流れてきました。
サビのところが「ここらへんで、そろそろ僕がその花を咲かせましょう〜♪」というフレーズで、聞いたことのある方も多いハズ。
僕もこのサビの部分はもちろん知っていて、好きな曲だったのですが、サビ以外のところは聞いたことがありませんでした。
Spotifyは基本的にBGM的に聞いているだけなので、普段は大抵の曲を軽く聞き流す程度なのですが、この曲はAメロで歌われている歌詞の内容がすごく具象的な表現で、つい耳を傾けたくなる何かを持っていました。
まず、以下のような出だしから始まります。
「となりの席ではフケた男が さんざんからんで人生語る どっかで聞いたことある話だ 思えばあいつは昨日も来てる」
まさに奥田民生が書きそうな、民衆的な内容の歌詞。そして次のように続きます。
「おっさんあんたはそういうけれど」
僕はこの時点で、その次にくるフレーズはきっと何か、おっさんに一言物申すような内容になるだろうと予想していました。
「おっさんあんたはそういうけれど みんな同じように頑張ってんだ」
わかりやすく言うとそんな具合に(この例はストレートすぎて逆に奥田民生っぽくないかもしれませんがw)。
けれど、次に来たフレーズはそんな僕の予想をいい意味で裏切るものでした。
「おっさんあんたはそういうけれど いろいろややこしい世の中で 雨にも風にも夏にも負けず 明るい日本の見本となった」
おぉ…、まさかのおっさんリスペクトで来たかと。やられた!と思いましたね。
僕はよく、自分の好きなアイデアや企画を表現するときに、「うねり」があるアイデアという風に言うのですが、この歌詞もまさにうねりがある。
一見こうなるだろうという予想をさせておいて、その予想を180度裏切る展開を見せてくれている。
この歌はもともとサビだけでも大好きでしたが、このフレーズを聞いてより一層好きになりました。