鹿児島には「鹿児島弁」と呼ばれる方言があり、そこそこ訛がきついことで知られています。特に頴娃町で話されている「頴娃語」は、現代においてはかなり難解な方言となっており、標準語を話す人がネイティブの頴娃語を理解するのはほぼ難しいです。
それくらい濃く、地域に根強い鹿児島弁なのですが、最近鹿児島市内を歩いていると、どうも様子が変わってきており、ちょっとずつ標準語を話す人の割合が増えているような気がします。
特に、小中高生の話す言葉の変化は顕著で、鹿児島弁特有のワードはおろか、イントネーションすら鹿児島弁のそれではない、というケースをたびたび目にします。少なくとも、僕らが小中高生の頃は、地域ではほぼ100%鹿児島弁のイントネーションで話していたので、それと比べると大きな変化かと思います。
ということは、方言って意外とすぐに廃れるものなのかもしれません。おそらく、いまの小中高生が大人になり、子育て世代になったとき、子ども相手に鹿児島弁を話す人はかなり数が少なくなっていると予想されるので、そう考えると、4〜50年後には街中で鹿児島弁を聴く機会はほとんどなくなっているんじゃないでしょうか。
ともすると、「昔からずっと語り継がれてきた」と思われがちな方言ですが、だいたい100年とかそれくらいのスパンで流行と衰退を繰り返している可能性もあるってことですよね。
ただ、なんとなくですが関西弁はなかなかカンタンに廃れることはなさそうな気がします。そうした言葉との違いはなんなのか、よくわかっていませんが、それが文化の違いというやつなのかもしれません。