「偉人年齢図鑑」を作った時に感じた自己分析

僕が過去に作った自主制作サイトの1つに「偉人年齢図鑑」というものがあります。

「あなたは今何歳?」と書かれた検索ボックスが出てくるので、自分の年齢を打ち込んでみると…、

『あなたと同じ年齢のとき、あの偉人はこんなすごいことを成し遂げていました!』ということを教えてくれるというサイトとなっています。

画像の例では、野球選手の野茂英雄投手が26歳のときにメジャーリーグで大活躍していたことを伝えてくれています。僕自身、野茂投手を子どもの頃から見ていて、子どもの目線から見ると、もっともっと年上の大人の人だというふうに見えていましたが、いざ自分が同じ年齢になってみると、「あんなに世界的に活躍していたとき、たかだか(今の自分と同じ)26歳だったんだ…。」とゾッとしますね。「それに比べて自分は…」と考えさせられる、そんな心情を狙ったやらしいサイトです。まだ遊んだことのない方は是非。

さて、サイト自体の紹介はこのへんにしておいて、今回はこの「偉人年齢図鑑」を作っている時に感じた自己分析について書こうと思います。

なんとなく勘の良い方は、「この裏側のデータはどうなってるんだろう?」なんてことを考えると思います。クリエイターの人は特に、そういった裏側(作り手)視点に立ってコンテンツを観察する癖を持っているのかなと思います。そう、この偉人年齢図鑑は、サイトのデザインや仕組みを実装することよりも、地道なデータ集めにものすごく時間がかかっています。Wikipediaやネット、自分や知人の知識、書籍などを漁りまくって、0歳〜80歳のすべての年齢のパターンをカバーするようにしました(80歳以上もまばらに配置)。

で、この作業をやりながら思ったのは、これはエンジニアのやる仕事じゃないな(笑)ということ。以前のブログ「エンジニア的な生き方」でも書いたように、エンジニアとは得てして怠惰な性格の人が多いからです。きっとエンジニア的な性格の人は、何かしら自動的に偉人の情報を収集するプログラムを作ったりして、いかに手作業にかける時間を省くかということに力を注ぐでしょう。地道な作業をエンジニアは一番嫌うからです。

そういう意味だと、ああいう地道な作業に何日も費やしたことはエンジニア的にはある種失格なのかもしれません。が、逆にこれは強みだろうなとも思いまして。言わずもがな、偉人年齢図鑑の一番の肝は、その細かい文言や人物のチョイスといった『編集』的な部分にあります。だとすると、プログラムで自動的に集めたものだときっと、あまり面白いものにはならなかったはず。

サイトとしてのロジック作りや見せ方の演出といった「クリエイター」的な側面と、裏側のデータをおもしろくする「編集者」的な側面。僕はそのどちらもずば抜けて高いわけではありませんが、ある程度バランス良く持ててはいるのかなと、自己分析しています。それがうまくハマったのが偉人年齢図鑑だったのかなあと。
これからもそのバランス感をうまく活かしたコンテンツを作っていくのがきっとハマるし、それが徐々に自分のカラーになっていくんだろうなと思っています。

つぎの日 「質問の質」にこそ、その人の実力が現れる。

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まえの日 クライアントにとって、「どうやるか」はどうでもいい。

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