お笑い芸人の働き方。

お笑いの番組が好きでよく観ているのですが、先日観ていた「キングオブコント2017」でちょっと気になる部分がいくつかあったので、それについて書いてみようかなと。

知らない方のために補足すると、キングオブコントは10組のコント師が優勝決定のために争う、という趣旨の賞レースです。参加する芸人の多くは、みなさんも一度は聞いたことがあるであろう「吉本興業」「ワタナベエンターテインメント」「松竹芸能」などといった芸能事務所に所属している方々です。いわば、お墨付きのあるプロ中のプロ、というわけです。

けれど、ちょっと今回は様子が違いました。

というのも、出場する10組の芸人のうち、2組はフリーで、1組は「準フリー」(さらば青春の光が所属する事務所「ザ・森東」は彼ら1組のみの事務所なので準フリー)。さらに、もう1組は別々の事務所に所属している芸人どうしのコンビという異色の組み合わせ。そう、大きな賞レースの決勝に出場する芸人の質がちょっと変わってきているんですね。

その様子をみながら、すこし「いまの社会情勢っぽいなぁ」と感じました。「働き方改革」を銘打ち、さまざまな多様性のある働き方を推進する企業が現れたり、副業で稼ぐ人が出てきたり、そうした「働き方」の多様化とちょっと似ているような気がしたのです。

もちろん、事情はあると思います。「事務所のオーディションに受からなくて入れなかった」とか「事務所の養成所を退学させられた」とか。それでも、個人的に活動している人たちが大舞台に出てくるということはこれまでにそうそうなかったので、ひとつの変化の現れととらえていいのではないかと思います。

お笑い芸人という、一般社会のなかでもかなり特殊な働き方を実現している人たちの間でも、「働き方改革」が浸透しつつあるのかと思うと、ちょっとおもしろいですね。

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