制約の中にこそ創造は宿る

先日、安室奈美恵さんが引退するというニュースが話題になりました。僕は元々、彼女の楽曲を特に好んで聞いていたわけではありませんが、ある程度売れた曲はそれなりによく聞いていたので、久しぶりにいろいろ漁って聞いてみることにしました。

まず聞いてみたのがこの曲。「Don’t wanna cry」。同氏の楽曲の中でも特に大きな売上を誇り、テレビ番組でもよく歌われていた曲です。

 

聞いてみると、その転調の激しさに驚きます。それぞれのフレーズごとに、本当に同じ曲のものとは思えないほど。この曲を作曲したのは小室哲哉氏ですが、以前彼のインタビューかなにかを見ていたときにこんなことを仰っていたのを思い出しました。

「自分が一番曲をたくさん書いていた時期は忙しすぎて、まとまって1つの曲を作ることのできる時間なんてなかった。なので、細切れに小さなフレーズを作ってつなぎ合わせ、うまいこと転調させることで1つの曲を仕上げていた」

と。僕はこのエピソードがすごく好きです。というのも、制作の場にいると「時間」という概念が言い訳として使いやすいので、「もっと時間があれば…」みたいな言葉が出てきてしまいがちなんです。しかし、本当はそうした制約の中にこそ創意工夫が生まれるべきだと思っていて。

そういう意味で彼のエピソードはまさにそれを体現した話だと思っています。彼の曲に転調が多いという事実はもはや、小室哲哉節とも言えるアイデンティティになっているから。「短い時間」という制約の中からスキマ時間を使ってできる作り方を模索した結果が、楽曲のカラーになっている。

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