マーケットを見ながら、男性と女性の買い物感覚がこれほどまでに違うものかと日々驚いています。山崎まさよしがセロリの中で、「ましてや男と女だから〜すれ違いはしょうがない〜」と歌っていますが、あのフレーズがずっと頭の中でリフレインしています。
例えばわかりやすい例で言うと、女性はinstagramで商品を見たことをきっかけにして実際に購買行動に移った人が9割いるといいます。9割ですよ。僕はこの事実を知ったとき愕然としました。男性は、僕もそうですし、instagramで見た商品を実際に買ったことのある人なんて周りに聞いてもほとんどいません。
instagramは雑誌に対する情報取得の需要をリプレイスしていますから、おそらく雑誌の時代からその傾向はあったのでしょう。女性はファッション雑誌を見て実際に購買行動に移るけれども、男性はカタログを見るかの如く、見るだけで満足して終わり。
また、いわゆる「本物志向」な意識を持ってモノを買うのは、主に男性です。男性は、「安かろう悪かろう」、「良い値段がするものは良いもの」という固定観念を強く持ちます。男性陣の方はおそらく納得いただけるかと思います。
実際、ユニクロは1シーズン前の商品に対して、女性アイテムには大きく割引した価格をつけるが、男性アイテムにはあまり割引をしないといいます。理由は前述した通り。女性は安いものに対して何の疑いの目もなく好んで買ってくれるけれど、男性は割引された商品に対して多かれ少なかれ怪訝な印象を持ってしまうから。ユニクロがそういった施策を打ち出しているということは、マーケティングに裏打ちされた紛れもない事実なのでしょう。
ちなみに最近しまむらが急速に売上を伸ばしているそうですが、ターゲットはほぼ女性で、未だに男性商品はほとんど置かれていません。これも同じような理由が起因していると言えます。
似たような話で、ショップ店員からの押しに弱いのも圧倒的に男性である、というのをアパレルの方から聞いたことがあります。僕も、店員さんがその良さを力説してくれたアイテムを素直に買ってしまった経験が何度もあります。(笑)まぁ、必ずしも悪いことじゃないんでしょうけど…。
マーケティングを観察していると、こうした人間の購買行動の特徴に色々発見があって面白いです。また何か新発見があれば書いていこうと思います。