作り手はどうしても客観的視点が弱くなる

Lucky Brothers & co.の実制作では多くの場合、田島がクリエイターで下津曲がディレクターというポジションで立ち回っています。つまり、僕が作ったものに対して下津曲が客観的な視点からフィードバックを行い、それをもとにブラッシュアップを重ねていくという工程を踏みます。

これが基本フォーメーションではありますが、場合によっては下津曲がカンプ制作から実制作までワンストップでやり通した方が要領が良いときもあるので、そのときは僕がフィードバックをする側に入れ替わります。

僕が作ったものに対して下津曲がフィードバックをするときは、的確で明快な指示がどんどん遠慮なく飛んできます。ここのマージンがどうだ、全体の構成がどうだ、このレイアウトはセオリー的にどうだ…など。指示する側のときは、こうして鋭い審美眼を持っているのですが、面白いことに自分が手を動かして作る側になると、普段他人に対して指摘しているポイントが、自分の作ったものには反映されていないことが多いのです。「あれ?普段口酸っぱく言っているマージンのセオリーがちゃんとなってなくない?」という風に。これは下津曲をディスりたいわけではなく、人間は普遍的にそういうもんだよね、とう話です。

客観的に他人のアウトプットだけ見て欠点を指摘することと、自分の作るものに関してその欠点が現れないようにすることとは、天と地の差があります。前者ができても後者ができないということは往々にしてある。だからこそ、物を作るにあたって2人以上の組み合わせで作ることには価値があると思うのです。自分一人で作り込んでしまうと、どうしても客観的視点が薄れていってしまい、ほんの簡単な欠点ですら見落としてしまうこともあります。そういうときに、制作物に関してフラットな視点を持った人が近くにいて、時折客観的な視点をくれるだけで、スタビライザー的な役割を担ってくれます。そのためには、作り手はその人の指示することをちゃんと素直に受け入れるだけの度量が重要になってきます。過去のブログ、「ユーザの言うことはだいたい正しい」にも近しい内容が書かれています。

多くの広告案件において、アートディレクターとデザイナーが別のポジションとして存在していることを今までぼんやりと不思議に思っていたけれど、きっとここで書いたような目的が大きいのだろうと、今になってわかってきました。

 

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