Lucky Brothers & co.が鹿児島市に拠点を置く理由。

弊社は今年の2月末に、鹿児島県鹿児島市拠点を増やし、いまは基本的にそこで仕事をしています。

鹿児島市は鹿児島県のなかでも最大の都市で、いわゆる「地方都市」。人口は60万人程度です。ちなみに僕が生まれ育った鹿児島県霧島市はそこから約40kmほど、車で1時間程度の場所にあります。

鹿児島市には、東急ハンズやロフト、ジュンク堂書店や紀伊國屋書店など雑貨屋や書店等も多く、県内の中ではダントツで文化的・商業的に栄えている街だと言えます。正直なところ、僕が東京に住んでいたころにいた杉並区、武蔵野市周辺と住環境や住み心地はそこまで変わりません。もちろん、ディープな文化の発信地となるような名スポット的な街という面では東京に軍配が上がる部分もありますが、住んで仕事をするだけなら、ほぼ東京と変わらないというのがいまの感想です。

そんななか、最近よくお会いする方に、弊社について「もうちょっと、より田舎に拠点を移したほうが面白い」と言っていただく機会が増えました。鹿児島市のような地方都市ではなく、例えば、離島とか、鹿児島市から離れた南部の地域など、本当の意味で「田舎」っぽさのある地域で活動している方が面白いんじゃないか、ということですね。

そうしたお話をいただくようになって、改めて「なぜいま鹿児島市に住んで、拠点をそこに構えているのか」ということについて突き詰めて考える必要があるなと。正直、ウェブの仕事はコミュニケーションツールが潤沢にあるので、制作進行上のやり取りは問題ありません。にも関わらず、なぜ、ともすれば「中途半端」と言っても過言ではない鹿児島市にいるのか。

より利便性の劣る地方に行き、そこでゼロから暮らしを立ち上げて営んだり、その地域にあるコミュニティの一員に加わってさまざまな活動を共にすることは、すごくエネルギーのいることです。事実、地域おこし協力隊の方々は、そのために年間数百万という報酬を得て、暮らしを築いています。さまざまな事例を読んだり見聞きするだけで、それがどんなに難しいことなのかを実感します。

そして、いま僕らが地域とそのような関わり方を選択するのは、必ずしも正しい選択ではないと考えています。受託のウェブ制作事業だけで経営をしていくというのであれば話はまた別ですが、それに加えて「自社事業をどう立ち上げて、スケールさせていくか」ということを考えたときに、さらに別軸で特定の地域で暮らしを営むためにリソースを費やすのは、いまは違うんじゃないかと。

風が吹けば飛んでいくような会社だからこそ、どこにリソースを投下すべきかという点は最も慎重になるべきです。

もちろん、これは現段階のフェーズの話であって、今後はどうなるかわかりません。急に、どこか地方にサテライトオフィスを構え始めるかもしれません。実際に、これまで鹿児島に移住してきてから出会った地域やそこで暮らしている方々のお話を聞いて、心が揺れたことも多々ありました。(個人的に、空き家になっている霧島市の祖父母宅を改修してそこに住みたいと思っています。)

とはいえ、そうした議論はあくまで枝葉の部分だと思います。外から見た時に「すごく綺麗で魅力的な木」を作るのに葉っぱを着飾るのではなく、まずは自らの木の幹をいかに成長させるか、その1点だけに集中したいと思っています。そして、幹が太くなって、その木をより成長させるために環境を変える必要が出てきた場合は、すぐにでも変えるべきだな、とも。

ですので、しばらくはLucky Brothers & co.は鹿児島市で活動を続けていきます。

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