鹿児島県鹿児島市には「アミュプラザ鹿児島」という商業施設があります。新幹線も止まる県内最大級の駅・鹿児島中央駅と併設されているモールであり、ファッションや飲食、シネコンなど「あそこにいけばとりあえずなんでもある」という機能を持つ、とても存在感の大きな施設です。
画像引用元:鹿児島県/アミュプラザ鹿児島(鹿児島市)
このアミュプラザ鹿児島、やはり県内最大規模のショッピングモールということもあり、休日は死ぬほど混みます。普段、平日にアミュプラザ鹿児島付近に近づくことはないのでよいのですが、休日にふらっと寄ってしまおうものなら、確実に後悔します。誇張でなく「これじゃあ、東京とあまり変わらないな…」という感想を抱きます。
けれど、その「混み方」は東京の混み方とはすこし違った様子です。
東京のモールには、”色”があります。たとえば、吉祥寺の「キラリナ」には「キラリナにいそうな人」が、渋谷の「ヒカリエ」には「ヒカリエにいそうな人」が、たいていいます。おそらく、「誰でもウェルカム」なモールを作ったところで東京ではうまく機能しないため、ある程度セグメントされたターゲットが求めるようなつくり、ショップの構成、になっているように見受けられます(あくまで僕の主観です)。
けれど、アミュプラザ鹿児島の場合はそうではありません。特に休日となれば、さまざまな人が、それこそ十把一絡げに訪れてきます。いわば、鹿児島県内の全土から、「最もイケてるショッピング施設」であるアミュプラザ鹿児島を目指してくるのです。なので、ちょっと背伸びしてる風の地元の小学生から、家族連れ、近いから寄っているだけの老人など、ほんとうにいろんな人がいます。そういう人たちで、休日はごった返しているんですね。(もちろん、入っているテナントがキラリナやヒカリエのそれらとは違う、という理由は少なからずあると思いますが。)
さらに、おもしろいのが地下にあるフードコート。いつ見ても、「祭りか?」と思うほどに人で溢れかえっています。また、そこにもさまざまな人がいます。そして特徴的なのが、そこでしばらく駄弁って休むためにフードコートが使われているんですよね。ただ食事をするためではなく、休日にまるっとアミュプラザ鹿児島を楽しむための休憩所的な役割をそこで担っているのです。証拠に、フードコートに溢れた人は、近くのベンチでただただ座ってじーっとしています。これもかなり大勢の人が座って休んでいます。
僕もご多分に漏れず小学生の頃からアミュプラザ鹿児島にはちょくちょく通ってきたのですが、一度鹿児島を離れて戻ってみるとその異質さに気づきます。そういうアミュプラザ鹿児島が、僕は結構好きです。