イオンといえば、いわずと知れた大手スーパーです。だいたいどの地方に行っても、車で行けるくらいの距離に1つや2つ以上はあるイメージで、地方民の普段の生活におけるイオンの存在感は計り知れないものがあります。
実際、僕らが移り住んできた鹿児島県でも、姶良市という市に巨大な「イオンタウン」が1年ほど前に誕生し、その影響で街の様相ごと変えてしまっているそうです。実際に、それまでであれば別の街に暮らしていたような家族が、イオンの誕生とともにその地域に移ってくるというケースが少なくないようで、人口の形成にイオンの存在が大きく影響しているのだといいます。
市町村が合併したり、行政が声をあげて動きはじめてようやく街の様子は変わるものだというのに、そんなことお構いなしといった具合でイオンは街の様子を変えていきます。
いま、世の中ではGoogleやApple、Facebookといった世界を代表するIT企業が、「国家」を超えた枠組みをつくりはじめていると言われていますが、日本のローカル版がまさにイオンなんじゃないか、という気がしています。それひとつの存在で、ひとびとの暮らしに多大な影響を与えるという意味では、人々にとっては行政なんかよりよっぽど気になる動きなんじゃないでしょうか。
このように、都内で暮らしていた頃には見えなかった地方の人の流れをダイレクトに感じることができ、日々さまざまな学びを得ています。