Webデザインの没個性化とブラマヨ・吉田の「全員同じ顔」法案のはなし

どうも、下津曲です。

今日、こんな記事を読みました。

Webデザインの没個性化と認知容易性

このブログを書いていらっしゃるのは、株式会社ベイジというWeb制作会社代表の枌谷力さん。先ほどの記事は枌谷さんの個人ページであり、こちらの会社では日報も記事というかたちでウェブ上にログを残されています。

ベイジの日報

このベイジの方々が書かれるブログと日報がとても参考になるので、ここ数日間ずっとちょこっとずつ読んでいました。

特に、上述した記事は昨今のWebデザインにおける「個性」と「認知容易性」についてとてもわかり易く書かれており、とても勉強になります。

少し引用してみます。

多くのビジネスにおいて、競合に対する差別化や優位性の構築が至上命題となり、それ故にサービスや製品には、他社にはない独自の個性が宿ることは珍しくありません。その個性に由来する必然的なWebデザインの個性は、あってしかるべきでしょう。特にWeb上でサービスそのものを提供するタイプのビジネス(ECサイトやWebサービスなど)は、Webで提供する機能やインターフェース自体がその個性を受け継ぎ、結果的に他社では見られない特徴的な姿になることがあります。

しかし、そういった必然性がないWebサイトも少なくありません。コーポレートサイト、ブランドサイト、製品紹介サイト、採用サイト、IRサイトなど、これらWebサイトは情報提供が主であり、搭載されたコンテンツにこそ個性はあれど、コンテンツを読ませるためのインターフェースに個性を求められるわけではありません。このようなケースにおいて、あえて認知容易性に反して個性を追求してリスクを取る必要は、果たしてあるのでしょうか。強迫観念のように、デザインするからには個性がなければと考える必要はなく、リターンとリスクの関係を冷静に考えると、デザインを個性的にするメリットは少なく、没個性なデザインの方が遥かに理にかなった選択になることの方が多いのではないでしょうか。(強調・下津曲)

http://baigie.me/sogitani/2016/08/webdesign-standard/

また、今後はMA(マーケティングオートメーション)ツールやCMSの高機能化がどんどん進むことで、デザインの自動最適化も行われ、今以上にWebデザインの没個性化が進むと解説しています。

そこで、重要になってくる(サイトの唯一の個性となる)のが「コンテンツ」ということになるんですね。ビジュアルデザインしかできないデザイナーにはかなり辛い時代がやってくるかと思いますが、たしかに事実そういう流れは少しずつ来ているような気がします。

ブラックマヨネーズ吉田の「全員同じ顔」法案

で、このエントリを読んだときに真っ先に思い浮かべたのが、以前、お笑い芸人のブラックマヨネーズ・吉田さんがラジオのコーナーでのトーク。

そこで吉田さんは、

俺が総理大臣になったら、人間みんな同じ顔にしたい。そうすると、容姿による優劣がなくなく、全員等しく中身で勝負する時代にが訪れる。結果、みんながみんなに優しい、よりよい社会が訪れる」

みたいなことをおっしゃっていました。

もちろん、総理大臣になったら〜という体のコーナーなのでもちろんこれは面白半分のネタです。

ですが、さきほどのWebデザインに関する記事を読んだとき、すぐに「この話だ!」と思ったんですね。

無差別級での争いの面白さ

例えば、コンテンツプラットフォームのnoteでは、見た目の部分で変えられる箇所といえば、アイコンとヘッダ画像、各記事のアイキャッチ画像の3つのみです。

「note」というプラットフォームのなかでユーザーがコンテンツを展開しているので、当然といえば当然なのですが、そこで価値の基準となるのは、己の紡ぐテキストのみ。

いわば、同じリング上で体格も体重も経験も得意技もなにもかも違う相手と戦い合う無差別級の格闘技と同じルールなわけです。どちらがより強いか。価値の基準はその1点のみです。

でも、かといってすごくカオスな感じになっているというわけでもなく、noteはnoteでおもしろいですし、格闘技における無差別の争いは観るものを魅了しています。

このルールが、いま、Webデザインの世界に訪れようとしていると、枌谷さんは言います。

Webが「課題解決の方法」としての価値しか求められない時代が来るとして、それはそれで少し困ったことになりそうだなと思うことも少なくないですが、そうなったときにコンテンツがどれだけ多様化していくか、質が高まるのかどうか、楽しみではあります。

【追伸】

Twitterもみんな同じアイコンだったらおもしろいのかも。

text by @shimotsu_

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