先日、いつものようにウェブサイトの事例を集めていると、すごく気になるサイトがあり以下のようにツイートしました。
株式会社Gear8というウェブ系の会社のコーポレートサイトです。
「ウェブディレクションチーム」と書いてるので、おそらくウェブ制作を行っている会社でしょう。
まず、トップページのビジュアルがすごくかっこいいですね。
さまざまな動物のモチーフが順に現れ、絵の具を水に垂らしたような模様が動画で表現されています。
これだけ見るとちょっとしたブランドサイトのようにも見えてくるくらい。それくらい、シックで、上品でなかなかウェブ制作系の会社にはないタイプのサイトだなと思いました。
しっかり、丁寧に作り込まれた「Case Study」
この会社のコーポレートの特筆すべき点は、「Case Study」。いわゆる実績紹介です。
これは、ぜひとも興味のある方には直接目を通していただきたいのですが、このコンテンツの作り込みがすごいんですよ。
もっと言うと、ひとつひとつの実績に対する思い入れがしっかりと表現されているんです。
lia Styleのプロデューサーとウェブサイトリニューアルのプロジェクトを進めていく中で100回以上言われたセリフが「水野さんに任せます」でした。勿論丸投げの「任せます」ではありません。長くミーティングをして意見を出し合い、想いを語った上で言っていただく「任せます」なのです。
ディレクター冥利に尽きますが、反面責任も倍増するので常に緊張感をもって半年間のプロジェクトを進めることが出来ました。信頼していただけているし、たくさん話し合ったからお任せいただける仕事は当然良いものが出来上がりますし、僕たちも愛着をもって育てていくことができます。
ウェブサイトも家づくりも、会話を重ねていくことで長く愛される上質なものに仕上がることを体現できました。まさにlia Styleのコンセプト「会話から始まる家づくり」に近い仕事ができたと考えています。
こうした事後のまとめと、お客さんのコメントを読む限り、すごくいいチームなんだということが伝わってきます。
以前読んだウェブディレクションに関する本の中に「いいプロジェクトチームとは、全員が同じ方向を向いてゴールに向かうチームのこと」という旨のことが書いてありました。
僕はこの会社の人たちのことは何も知らないし、ましてや一緒に仕事をしたことはないけれど、これらのCase Studyを読む限り、きっとお客さんと同じ目線で、ひとつのゴールを目指す共同体としてのチーム形成ができているんだろうなと感じました。
決して、「発注者」と「下請け」という関係には収まらないチームづくりが、結果的にいいアウトプットを生むのだと、改めて思わされます。
ウェブ制作会社も、「読ませる文章を書く力」が問われる時代
こうしたテキストは、おそらく内製しているものだと思います。プロデューサーか、ディレクターあたりが書いているのでしょう。
そのうえで、気付いたのは「ウェブ制作会社」においても、読ませる文章を書く能力が必要になってきているということ。
「ただ良いサイトをつくる」だけじゃなく、こうした制作の進め方やチームづくりについてしっかりと伝えるためには、そうしたライティングのノウハウのようなものも身につけておかなければならないのだなと。
例えば自社のサイトを作ろうと考えている企業のウェブ担当者が、これを読んで「なんだかいい感じの制作会社だな」とか「自分たちの会社も、この事例のような感じでサイトを作れるといいな」と思ったとすると、コンテツマーケティング的には大成功ですよね。
そういう意味でも、制作実績に自分たちの強みを込めてしっかり作り込んでアピールすることはいちばん確実な方法なんだと思います。
株式会社Gear8さんには今後も引き続き注目していこうと思います。