どんな仕事の姿に「プロっぽさ」を感じるか。

とある人物やその人の仕事ぶりに対して「プロっぽい」と思うことがあります。例えば、NHKの番組『プロフェッショナル』やTBSの『情熱大陸』を見ていると、「おぉ、プロだな」と思う瞬間があります。

どんな仕事に対して、「プロっぽい」と思うかは人それぞれです。ある人は「とにかく細部まで徹底的に妥協しない姿勢」をプロっぽいと思い、ある人は「素人には到底できないようなことを涼しい顔でさらっとやってのける姿」にプロっぽさを感じるかもしれません。

このように、人の思い描く「プロフェッショナル」像は千差万別であり、だからこそ『プロフェッショナル』や『情熱大陸』といった、各界のプロにスポットを当てた番組が人気を博すのでしょう。

かく言う僕が、「プロっぽいな」と思うのは、「そこに”感情”が介在していないけれど、求められる仕事を淡々とこなす姿勢」を感じたときです。

ちょっとまどろっこしいですね。「感情が介在」していない、というのは例えば、その仕事に対して「好き」とか「楽しい」とかそういうことを一切抱いていない状態のことを指します。つまり、「その仕事が好きである」という条件は、「プロ」であるために必ずしも必要ではないと考えている、ということです。

むしろ、「別にこの仕事がやりたいわけではない」とか「最初は何となく始めて、いまもなんとなく続けている」というくらいの、いわば冷めたスタンスでいながら、アマチュアには到底できないような仕事を淡々とやっている姿を見ると、「プロだな…」と思います。

先日、とあるテレビ番組で観た卓球の水谷隼選手なんかは、個人的にはこのイメージに近いです(見当違いだったらすみません)。彼は卓球をはじめた小学生時代は、「好きなことランキング」のなかで卓球は5位だったといいます。上位には、サッカーやゲーム、勉強など、卓球とは無関係なことを挙げていらっしゃいました。にも関わらず、いまではわざわざここで言うまでもない活躍っぷりですよね。

他には、職人さんに多いのですが「たまたまここに勤めるようになっただけで、別に大きなきっかけはない」みたいなケース。こういう方が数十年、淡々と技術を磨き、「(この仕事をしている理由は)たまたまだよ。特に深い意味なんかねぇよ」なんて言いながら仕事をする姿に「プロっぽさ」を感じます。

表現は悪いかもしれませんが、「お金のため/生活ためにやっている」くらい割り切っていると、「この人は、一時の感情や気分には左右されずに、一定のクオリティで確実に仕事をしてくれる人だ」という印象を受けます。「好き」とか「楽しい」という基準より、「お金のため」という基準のほうがよっぽど明確だからです。僕は、そういうスタンスこそ信頼できるプロフェッショナルであると考えています。

イメージとしてはゴルゴ13みたいな感じでしょうか。ちゃんと見たことはないのですが、とにかく淡々と仕事をこなすイメージはデューク東郷のそれに近い気もします。

その人がどんな姿を見て「プロ」だと感じるのか、これはおもしろいテーマなのでいろんな人に聞いてみたいですね。

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